Wednesday, September 7, 2022

ホンダ系クラッチ大手、四輪エンジン縮小で電動二輪モーターに活路 - ITpro

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 ホンダ系でクラッチ大手のエフ・シー・シーが、電動二輪車向けの駆動用モーターやその関連部品の開発に注力している(図1)。電気自動車(EV)への移行に伴い、主力の四輪向けクラッチの需要が縮小するとみているためだ。

図1 ローター(回転子)のコンセプト品

図1 ローター(回転子)のコンセプト品

積層コア(鉄心)や中空のシャフトなどを組み合わせている。自動車技術の展示会「第1回オートモーティブワールド 秋」(2022年8月31日~9月2日、幕張メッセ)で展示した(写真:日経クロステック)

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 クラッチは、エンジンと変速機の間に搭載するディスク型の動力伝達装置。エフ・シー・シーは二輪向けと四輪向けの両方を手掛け、二輪向けクラッチでは世界シェアで首位を走る。四輪向けではホンダのほか、米Ford Motor(フォード)や同General Motors(ゼネラル・モーターズ、GM)、欧州Stellantis(ステランティス)、ドイツZFが主要顧客だ。

 ただ、EVシフトを背景に、エフ・シー・シーの売上高の約半分を占める四輪向けクラッチ事業は将来の成長が見込めないという。モーターで駆動するEVには「基本的にクラッチは必要ない」(同社のEV関連製品の開発担当者、以下、開発担当者)からだ。

 欧州のメガサプライヤーなど、一部の大手部品メーカーがEV向け変速機の開発を進めているが、エフ・シー・シーとしてはこれに伴うクラッチの需要は限定的とみている。同社の営業担当者は「EV向け変速機には期待しているし、流行(はや)ればうれしい。ただ、現在のEVはシステムを簡素にしていくのが主流。クラッチを使うEV向けのユニット部品はほとんどないと考えている」と語る。

 エフ・シー・シーは、四輪車におけるEVシフトは「2030年が転換期」(開発担当者)とみて、電動化に対応する新製品の開発を進めている。これまで、クラッチを中心に駆動系部品を手掛けてきたため「駆動用モーターやその周辺部品を造れるようにならなければならない」(営業担当者)というのが、現在の同社の課題だ。

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