日野自動車は9月9日、エンジン認証申請の不正行為と性能上の問題を確認した大型エンジン「E13C」を搭載する大型トラック「日野プロフィア」等、計2万1100台の車両について、国土交通省へリコールを届け出た。
リコール対象は、大型トラック「日野プロフィア」と大型観光バス「日野セレガ」の2車種・計25型式。
これらの車両は、DPR(排出ガス浄化装置)再生用制御プログラムが適切でないために、高回転高負荷条件でのDPR再生中に窒素酸化物浄化触媒(尿素SCR触媒)が高温になり劣化が早くなることがある。そのため、経年に伴い尿素SCR触媒の性能が低下し、排出ガス中の窒素酸化物の排出値が規制値を超えるおそれがある。
暫定措置として、全車両を対象に尿素SCR触媒の浄化率の点検を行う。排出ガス中の窒素酸化物の排出値が一定の基準を超える場合には、尿素SCR触媒を交換する。また、メンテナンスノートの点検整備項目にSCR触媒の浄化率点検(無償)を追加し、定期的に実施する。今後、恒久対策が決定次第、改めて措置を実施するとしている。
なお、「E13C」エンジン搭載車両については、いすゞ自動車が大型観光バス「ガーラ」のリコールを9月9日付で届け出ている。また、「E13C」と同様に認証申請の不正行為と性能上の問題を確認した産業用エンジン3機種(E13C-YS、E13C-YM、P11C-VN)についても、建機メーカーによる対象建機のリコール届出が完了している。
日野自動車では、リコール作業の実施にあたり、日野販売会社と建機メーカーへ約40名の人員を派遣することで対応体制を拡充し、触媒浄化率の点検や触媒交換作業等の支援を行い、リコールの推進に繋がるよう努めていくとしている。
■型式等は下記URLを参照
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001511845.pdf
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