
バイクとクルマ、エンジンの違いはどこにある?
電気自動車(EV)、ハイブリッドカー(HV)、燃料電池車(FCV)など、クルマの世界では電動化が急速に進みつつあります。クルマほどではないにせよ、バイクに関しても、各メーカーから電動バイクが発表されつつあるなど、電動化の足音は確実に聞こえてきています。 【画像】バイクとクルマのエンジンの違いを画像で見る(10枚) 一方、現在街を走るバイクやクルマのほとんどが内燃機関、つまりエンジンを原動力にして走行しています。現時点では、効率面やコスト面で、従来型のエンジンにもまだまだメリットがあるのも事実です。 日本のバイクメーカーや自動車メーカーが優れた製品を世に送り出せるようになった背景には、優れたエンジンの開発・生産技術があったことと無縁ではありません。しかし、バイクとクルマのエンジンは、同じものと考えてよいのでしょうか?たしかに、大きな構造で言えば、バイクのエンジンもクルマのエンジンも同じ仕組みで動いていると言っても差し支えないでしょう。 実際に、ホンダやスズキは、どちらも自社製のエンジンを搭載したバイクやクルマを世界中で販売しています。ただ、詳しく見ていくと、バイクとクルマのエンジンには異なる部分があるのも事実です。どんな違いがあるのでしょうか? バイクとクルマのエンジンを比べた時、大きな違いがあるとすれば、ひとつは排気量の大きさです。
クルマの場合、最も排気量が小さいとされる軽自動車でも660ccとなっています。世界的なダウンサイジングのトレンドがあるとは言え、コンパクトカーなら1L~1.5L、一般的な乗用車なら2L~3L、大きなものでは4Lを超えるものも珍しくありません。
一方、日本で走るバイクの場合は、50ccの原付にはじまり、100cc~250ccクラスが主流です。1Lを超える排気量を持つバイクもありますが、全体としてはごく少数です。基本的には、排気量が大きければ大きいほど、パワーやトルクを発揮しやすくなる代わりに燃費性能は悪化します。 一般的な乗用車の車重は1000kg~2000kgですが、そこに乗員や荷物を乗せた状態で、市街地や高速道路を快適に走行するためには、少なくとも660cc以上の排気量のエンジンが必要となるようです。バイクの場合、車重は概ねクルマの10分の1程度です。そのため、大雑把に言えば、排気量も10分の1程度で必要十分と言うことができます。 また、バイクのエンジンとクルマのエンジンでは、気筒数(=シリンダーの数)も異なる場合が多くあります。
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