Monday, January 4, 2021

米上院 5日決選投票 バイデン次期大統領の政権運営占う - NHK NEWS WEB

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アメリカのバイデン次期大統領の政権運営を占う連邦議会上院の決選投票が5日行われます。ジョージア州の2議席が争われ、いずれも民主党が勝利すれば上下両院で主導権を握ることができる一方、敗北すれば、上院では共和党が多数派となる「ねじれ」の状態になり、次期政権の政策にも大きな影響を与えることになります。

南部ジョージア州での連邦議会の上院議員選挙は、5日に決選投票が行われ、これを前に民主党からはバイデン次期大統領、共和党はトランプ大統領が現地入りして、それぞれの党の候補者への支持を訴える総力戦の様相を呈しています。

連邦議会の選挙は去年11月、大統領選挙と同時に行われ、下院では民主党が多数派となりましたが、上院はジョージア州の2議席で決選投票となったため、勢力図は決まっていません。

最新の世論調査の平均値では、いずれも民主党の候補者がわずかに上回っていますが、その差は1ポイント前後と大接戦となっています。

上院の定数は100人で、これまでに共和党が50議席、民主党系が48議席を獲得していて、民主党が残り2議席を確保すれば両党同数となり、上院の議長をハリス次期副大統領が兼務するため、事実上の多数派となって、主導権を握ることができます。

一方、1議席でも敗北すれば共和党が上院の多数派となり、バイデン次期政権の発足と同時に政権与党と上院の多数派が異なるいわゆる「ねじれ」の状態となります。

連邦議会は法案や予算案を審議し、特に上院は政府高官などの人事の承認の権限もあるため、時の政権の運営や政策の決定に大きな影響を与えます。

バイデン氏としては、新型コロナウイルスへの対応や経済対策、最重要課題に掲げる温暖化対策の実現には議会の協力が欠かせず、今回の選挙はその行方を占うものとして全米の高い関心を集めています。

上院議員選挙決選投票の構図

ジョージア州で行われる連邦議会上院の2つの決選投票は、いずれも民主党の新人が共和党の現職に挑む構図です。

去年11月に行われた上院議員選挙では、どの候補者も過半数の票を得られませんでしたが、得票の総数では、いずれも共和党が民主党を上回りました。

しかし、最新の世論調査の支持率の平均値では、2つの選挙ともに民主党の候補者がやや上回っています。

ただ、その差は1ポイント前後とわずかで、大接戦となっています。

大統領選挙と同時に行われ、歴史的に高い投票率を記録した本選挙と比べ、決選投票の投票率は当初、大きく下がると見られていました。

投票率が下がれば、一般に中高年齢層に支持者が多い共和党が有利になると見られていましたが、郵便投票を含む期日前投票で投票を終えた人は、4日までに300万人を超えていて、11月にあった本選挙に迫る高い投票率が予想されています。

保守層が多いジョージア州は、伝統的に共和党の地盤と考えられてきましたが、大統領選挙ではバイデン氏が0.2ポイント差でトランプ大統領に勝利していて、地盤を守りたい共和党と、大統領選挙の結果の再来をねらう民主党が最終盤までしのぎを削っています。

上院多数派の重要性

3日に開会した連邦議会上院は、定数の100議席のうち、共和党が50議席、民主党が民主党系議員を含め48議席を占めていて、ジョージア州の2つの決選投票によって多数派が決まります。

仮に共和党が2つの選挙のうち一つでも勝利すれば、上院は共和党が多数派を維持することになります。

一方、いずれの選挙も民主党が勝利すれば、民主党と共和党が50議席で並びますが、採決で賛成と反対が同数になった場合は、上院の議長を務めるハリス次期副大統領が最後の一票を投じることになるため、民主党が事実上の多数派となります。

上院では、下院とともに政権の政策を反映した法案や予算案が審議されます。

上下両院ともに政権と同じ与党が主導権を握っている場合、法案が成立しやすく、政権運営は比較的容易ですが、両院のいずれかで野党が多数派となった場合、政権とのあいだにいわゆる「ねじれ」が生じ、政策遂行が困難になる可能性があります。

また、合わせて1200人にものぼるとされる政府の政治任用ポストや、連邦裁判所判事の人事は、上院の承認が必要です。

このため、上院の多数派が野党になれば、バイデン新政権は閣僚などの人事をめぐって承認が得られずに出だしから困難に直面する可能性があります。

過去の「ねじれ」の影響

アメリカの歴代政権では政権与党と議会で多数派を占める党が異なる「ねじれ」の状態になることは珍しくありません。

1980年代のレーガン大統領以降、すべての大統領が任期中に一度は経験し、政策が実現できず政権運営に行き詰まったり、党派間の対立が激しくなったりする事態に直面してきました。

2009年に発足したオバマ政権では最初の2年間は民主党が議会の上下両院ともに多数派となって主導権を握り、党派間に意見の隔たりのある医療保険制度改革、いわゆるオバマケアを実現させたほか、重要な経済関連の法律を成立させました。

しかし、2010年の中間選挙で共和党に下院の多数派を奪われて、ねじれの状態になって以降は、銃規制をめぐる法案などで思うように議会の協力を得られず、予算関連法案でも民主党と共和党の協議が難航して連邦政府機関が一部閉鎖される事態にも直面しました。

また、トランプ政権でも2018年の中間選挙で民主党が下院の多数派となった結果、トランプ大統領の弾劾裁判が開かれるなど政権と民主党との対立が激しさを増しました。

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