日野自動車がエンジンの排ガスや燃費の性能を偽っていた問題を調べていた特別調査委員会が報告書を公表した。少なくとも2003年から不正を重ねていたことが明らかになり、不正対象の商用車は56万台にも膨れ上がった。トヨタ自動車傘下のトップメーカーが長年不正に手を染めていたことに、業界関係者からも不安の声が広がる。
「2000年ごろから規模拡大を進めた結果、余力がなくなり、品質、コンプライアンス(法令順守)、人材育成が後回しになった。(生産関連の)スケジュールや数値目標が優先されやすい環境や仕組みになっていた」
日野自動車のエンジンの排ガスや燃費の性能を偽っていた問題で、同社の小木曽聡社長は8月2日の会見でこう述べ、陳謝した。
エンジン不正問題の拡大を受け、陳謝する日野自動車の小木曽聡社長(8月2日、写真:日刊工業新聞/共同通信イメージズ)
この会見に先立ち、外部の弁護士らによる特別調査委員会(委員長・榊原一夫元大阪高等検察庁検事長)が報告書を公表。それによると、日野自では少なくとも03年からエンジン不正が行われていたことが分かった。対象車両は3月4日に公表した約11万5000台から、新たに判明した分だけで約56万7000台に増えた。
取引先などに出荷停止の動き
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