Tuesday, August 9, 2022

エンジン停止中もカーエアコンを動かせる 開発中のシステム「parkooler」 - 朝日新聞デジタル

misaltag.blogspot.com

7月に東京ビッグサイトで開催された「東京キャンピングカーショー2022」で参考出展されていたドリーム・エーティー(北海道帯広市)の「parkooler(パークーラー)」。ごく簡単に申し上げると、「エンジンを停止してもクルマのカーエアコンを動かすことができる」という現在開発中の新システムです。デモ車両はトヨタ・ハイエースでした。エンジンが止まっているにもかかわらず、前後のカーエアコンからは、冷風が噴き出していました。

エンジン停止中もカーエアコンを動かせる 開発中のシステム「parkooler」
park(駐車・停車)とcoolerを合わせて「parkooler」。キャンピングカー以外にも活躍できる場はありそうだ

通常カーエアコンはエンジンが停止した状態では使えません。冷房作動の要となるコンプレッサーは、エンジンの力で駆動しているからです。では、どうやってエンジンを停止してもエアコンが動かせるのでしょうか。同社によると、ハイブリッド車の技術が活かされているのだといいます。

ハイブリッド車の技術を応用

ハイブリッド車は走行中、状況に応じてエンジンを動かしたり、停止させたりします。従来の方式(エンジンでコンプレッサーを駆動する)では、エンジンが停止した際には、エアコンが動かないことになります。そこでハイブリッド車では、モーターで駆動する電動コンプレッサーを搭載しています。エンジンで走行中も、モーターで走行中も、電動コンプレッサーでエアコンを作動させています。そして、「parkooler」も電動コンプレッサーを利用している、というわけです。

デモ車のハイエースにはハイブリッド車はありません。ガソリンエンジン車か、ディーゼルエンジン車かのいずれかになります。エアコンはエンジンの回転を利用するコンプレッサーのみですが、「parkooler」にはエンジン×コンプレッサーに加えて、ハイブリッド車と同様の電動コンプレッサーを搭載。これで、エンジン運転中はエンジンに装着されたコンプレッサーでエアコンを駆動し、エンジン停止中は電動コンプレッサーでエアコンを駆動するという仕組みです。

つまり、コンプレッサーを二つ搭載することになりますが、家庭用エアコンを新たに車に積むわけではなく、本来車両についているカーエアコンを利用することになります。これにより、様々なメリットが生まれます。

・十分な能力
断熱処理されていない通常の車を冷やすだけの能力があるのがカーエアコン。断熱処理を施したキャンピングカーなら、炎天下でも車内を冷やす効果を期待できます。

・耐久性
カーエアコンは振動や耐食性など、そもそも車で使うことが大前提にテストされ、世界各国で活躍しています。耐久性は折り紙つきです。

・省スペース
キャンピングカーに家庭用エアコンを搭載するのが流行っていますが、あくまでもキャブコンでの話。スペースに限りがあるバンコン(ハイエースやキャラバンがベース)や軽キャンピングカーの場合、室内機・室外機の搭載スペースに限りがあります。また、室内も狭いので最小サイズの家庭用エアコンでもオーバースペックになりかねません。元々車両に組み込まれているカーエアコンを利用するのが、省スペースであり、室内スペースを犠牲にすることもありません。

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( エンジン停止中もカーエアコンを動かせる 開発中のシステム「parkooler」 - 朝日新聞デジタル )
https://ift.tt/DBVmdcU
Share:

0 Comments:

Post a Comment