ヘッジファンドは昨年10ー12月に巨大テクノロジー銘柄の保有を減らしたが、こうした銘柄を再び選好している。
アップルやアマゾン・ドット・コムなどの決算発表を数日後に控え、プロの投資家はこうした業界に一段と前向きな姿勢に転じた。19日にはこの投資家層による買い越しが1カ月ぶりの高水準だったことが、ゴールドマン・サックス・グループのプライムブローカレッジ部門の集計で示された。
背景には新型コロナウイルス感染拡大の中で収益力の耐性が際立っていることがある。ブルームバーグ・インテリジェンス集計のアナリスト予想によると、フェイスブックとアップル、アマゾン、マイクロソフト、グーグルの親会社アルファベットの巨大企業5社は12四半期連続で他社を上回る増益率を記録する見通しだ。
JOハンブロ・キャピタル・マネジメントのシニア・ファンドマネジャー、ジョルジョ・カプト氏は「われわれは新型コロナに伴う経済活動停止から脱却しつつあるが、だからといってデジタル化やソフトウエア、自動化の流れは消えない」とした上で、「広告はオンライン、企業はクラウドへの移行が続いており、ソフトウエアやインターネット分野の大企業は非常に良い位置にある」と指摘した。
ゴールドマン・サックスが調査するヘッジファンドでは、大型ハイテク株のロング・ショートの比率が20.5%と、今月の低水準である14%から上昇。昨年のピークほどではないが、景気回復の広がりで巨大ハイテク企業は堅調な伸びを維持できないとのより幅広い見方に逆行する動きだ。
ただ慎重な見方もある。今月の調査でジェフリーズやバンク・オブ・アメリカ(BofA)の運用担当者は景気復調で最も恩恵を受けるとみられる銀行や小型株、エネルギー株に資金を投じる一方、ハイテク株への配分を2年ぶりの低水準に減らしたと明らかにしている。
原題:
Hedge Funds Beef Up Tech Holdings Before Apple, Amazon Earnings(抜粋)
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