種子島沖漁船火災・沈没 「エンジンルームから爆発音」 1人死亡、4人不明 米国籍コンテナ船が通報、ギリシャ籍LNGタンカーが3人救助〈詳報〉 | 鹿児島のニュース - 南日本新聞

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種子島沖で黒煙を上げ炎上する第５１勇仁丸＝２１日午後（第１０管区海上保安本部提供）

　２１日午前７時２５分ごろ、種子島南東約１８５キロの海上で、航行中の米国籍コンテナ船から「火災船を確認した」との情報が米国海上保安機関を通じ、第１０管区海上保安本部に入った。乗組員８人のうち４人が救助されたが、１人は搬送先で死亡が確認された。ほかの４人は午後１１時現在、行方不明。巡視船や航空機などが付近を捜索している。船は午後５時ごろ沈没。運輸安全委員会は船舶事故調査官３人を指名した。

　１０管によると、火災が起きたのは高知県須崎市の会社所有のマグロはえ縄漁船「第５１勇仁丸」（１９トン）。乗組員８人は日本人２人とインドネシア人６人。救助された４人のうち３人はインドネシア人で意識はある。残る１人の国籍は分かっておらず、約７時間後に鹿児島市の病院で死亡した。

　救助されたインドネシア人は１０管の聴取に「２１日早朝、エンジンルームの方から爆発音が聞こえ、船室で休憩していたインドネシア人全員が海に飛び込んだ」と話している。日本人２人の状況は分かっていない。漁船は２０日、インドネシアに向け和歌山県を出港したという。

　１０管と消防によると、火災の連絡から約１０分後の午前７時３５分ごろ、近くを航行していたギリシャ籍のLNGタンカーが３人を救助。１０管ヘリが中種子町の種子島空港に運んだ。やけどや低体温症などで１人が重傷、２人が軽傷。搬送先で死亡した１人は巡視船が発見した。

　南種子町漁協によると、現場海域はこの時期、高知や宮崎などからマグロはえ縄漁船が集まる。第５１勇仁丸が周辺で操業していたかは不明。

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