カー用品・パーツ [2022.03.17 UP]
【九島辰也】エンジンオイル交換のススメ【大人の自動車遊び】
文●九島辰也 写真●新井康介、Motul
以前この連載でもご紹介しましたように、愛車のオイル交換はオーナーの大事な役目です。毎日気持ちよく走ってもらうためにも目配りは欠かせません。昔から機械の動きが悪い時は「油さしておけ!」なんて言うくらいですから。でも、今後EVが増えてくるとどうなんでしょうね。エンジンオイルもミッションオイルも必要なくなりますから、オイル業界も様変わりすることでしょう。
それはともかく、今回はもう一台の愛車フィアット500ツインエアのオイル交換です。
ポイントは輸入車であること。特にイタリア車に合ったオイルブランドの選択を考えました。そこで、目をつけたのがフランスのオイルブランドMotul(モチュール)です。同じラテンの国の製品ということで相性がいいのではと考えました。なんたって160年以上の歴史がありますしね。言わずもがなのメジャーブランドです。
それにモータースポーツでも積極的に活動しているので信頼性は抜群。レーシングカーに貼られた赤地に白文字のMotulのデカールが印象的です。高回転エンジンのスポーツカーであれば、ブランドを代表する高性能オイル300Vシリーズがバッチリ合いそうですね。
とはいえ、今回は1000ccにも満たないフィアット500ツインエアなので、もう少し幅広い輸入車に向けてつくられた8100シリーズがいいと思いました。ヨーロッパのいくつかのメーカーで承認されるシリーズです。ただ8100シリーズにも7種類あり、それぞれ個性(粘度など)が異なります。というか、推奨モデルが各々あります。そこで選んだのは“8100 X-CLEAN GEN2”。フィアットのコンパクトエンジンが規格適応になっていました。SAE粘度は5W-40です。
調べてみると、Motulにはこれ以外にも輸入車向けに多彩なオイルのラインナップが揃っていました。6100シリーズや4100シリーズ、Specificシリーズなどです。それぞれ具体的に推奨するカーブランド名やエンジン型式が定まっているのに驚きます。かなりメーカーと密接な関係なのでしょう。OEM規格をカバーする製品もあります。思うに自動車の創成期から続く長い歴史がそんな間柄を産んだに違いありません。そう考えると、今回フィアットにMotulを合わせるのは間違いなかった気がします。
ピット作業は、東京の目黒通りにあるイタリア車とフランス車を得意とするコレツィオーネにお願いしました。普段から付き合いのあるショップなので、よく知ってもらっているのもメリットです。スタッフ皆フレンドリーなのは嬉しい限り。専門ショップって敷居が高く感じられますからね。あまり馴染みがないと変に緊張してしまうし……。
作業自体はあっという間です。車体をリフトで上げ、ドレンボルトを緩めて下から抜き、リフトを下げて新しいオイルを注入します。当然ですがフィアット 500に慣れているので、見ているだけで安心できます。それと作業中にいろいろなクルマを見られるのもここの醍醐味。この日もたくさんのフィアット500が並んでいました。「By Gucci」なんて魅力的ですよね。欲しいなぁ。
さて、オイル交換後の走りですが、なんだかクルマが軽くなったような走りになりました。アクセルに対するレスポンスがいいというか、エンジンが軽やかに回ります。オイル交換でこれだけ変わるのかって感じ。やっぱMotulとの相性は良いようです。ツインエア独特のバイクのエンジンにも似た音も戻ってきた気がします。
ちなみに、今回Motulを入れることを事前に決めてコレツィオーネに伺いましたが、ここではオイルにこだわるユーザーにはこれを勧めているそうです。なるほど、そうだったんだ。その意味でもこの選択は正解だったような気がします。イタリア車、フランス車オーナーの皆さまも、一度試してみてはどうでしょう。
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