インディカー・シリーズは米国インディアナポリス州現地3月3日(木)、ハイブリッドシステムを備える2.4リッター・ツインターボV6エンジンの導入を2024年に延期したと発表した。延期は2度目だ。
北米最高峰のオープンホイールは当初、2022年より新型ハイブリッドを導入する予定であったが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックを理由に一昨年の10月、導入を2023年に延期すると発表した。
インディカー・シリーズはエンジンサプライヤーのシボレー、ホンダの両メーカーとの協議の上、2023年シーズンに現行の2.2リッター・ツインターボV型6気筒を継続使用する事で合意した。
再度の延期の理由についてインディカーは「ハイブリッドシステムの一部コンポーネントのグローバル・サプライチェーン上の課題が継続しているため」と説明した。
インディカーのジェイ・フライ社長は「我々は2.4リッター・ツインターボV型6気筒ハイブリッドの技術開発の進捗に満足しており、導入に向けて準備を進めているものの、2023年シーズンに現行の2.2リッターを継続するためには早急な決断が必要だった」と語った。
「サプライチェーン上の課題に対処してくれているホンダとシボレーという素晴らしいパートナーに感謝したい。我々は2.4リッターハイブリッドエンジンの開発に全力で取り組んでいる。2024年の導入が待ち遠しい」
ハイブリッド・テクノロジーを搭載した2.4リッターの新型ハイブリッドは、800馬力を発生させるICE(内燃エンジン)にハイブリッドを加える事でシステム計900馬力を発揮させる。
ホンダ・パフォーマンス・デベロップメントのデビッド・ソルターズ社長兼テクニカル・ディレクターは、ICEの開発とダイナモでのテストを既に終えた事を明かした上で「インディカーの電動化時代が始まりを告げる事を本当に楽しみにしている」と語った。
「サプライチェーンの問題が解決次第、新しいハイブリッドパワーユニットのトラックテストを開始する予定だ」
2.4リッターV6ハイブリッド初の実走テストは3月30日(水)と31日(木)の2日間に渡ってセブリング・インターナショナル・レースウェイで行われる予定になっている。
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