フォルクスワーゲンは、ベストセラーエンジンの1.5 TSIエンジンを改良し、新型TSI evo2ガソリンエンジンを発表した。この新型エンジンはT-Roc/T-Rocカブリオレに搭載される。アクセラレート戦略を掲げ、2030年までに販売シェアの70%を電気自動車に掲げるフォルクスワーゲンだが、同メーカーの内燃機関は依然として人気なこと、充電インフラの不足から電気自動車の定着が遅くなっているのを補完するために、新型ガソリンエンジンの改良に繋がったとされている。
フォルクスワーゲン車の多くに搭載されているコンパクトな1.5 TSIエンジンが今般アップグレードされ、TSI evo2として各マーケットのT-Roc/T-Rocカブリオレに搭載されることが発表された。この新型エンジンは4気筒コンパクトエンジンとして出力150psを発揮、燃費とCO₂排出量の両方の削減に成功している。さらに今後、1.5 TSI evo2のバリエーション違いのモデルが順次追加され、年内に他のモデルにも導入される予定となっている。
フォルクスワーゲンブランドの技術開発担当のトーマス・ウルブリッヒ氏は次のように述べている。
「このエンジンは、燃費を大幅に改善し、非常にダイナミックなレスポンスを実現しています。最新バージョンのハイライトは、アクティブ・シリンダー・マネジメントであるACTplus、エンジンに近いエミッション・コントロール・モジュール、そして最新の TSI-Evo 燃焼プロセスです。」
EA 211 evo2の新機能とは
1.5 TSIの最新の進化では、三元触媒コンバーターとガソリン・パティキュレート・フィルター(GPF)が1つの排ガス制御モジュールとして統合され、エンジン付近に配置されている。これによって、排ガス制御システムの効率がより向上している。さらに、生産における貴金属の使用量も削減し、サステナビリティにも貢献している。
また、エンジンの燃費向上に繋がった最大の特長は、ヴォルフスブルクとザルツギッターの共同開発による強化されたアクティブ・シリンダーマネジメントシステム、通称ACTplusだ。この新開発技術で焦点を当てられたのは、スムーズなエンジン走行を保証するために、2気筒の活性化と不活性化を改善することだった。ACTplusでは、2気筒運転時の燃焼プロセスが最適化され、エンジンが低・中負荷で回転しているときは、第2・第3シリンダーは点火しない。アクセルペダルを踏み込むと中間シリンダーが再始動し、実質的に何のロスもなく作動するようになっている。しかも、この切り替えは運転していてもほとんど気づかないほどスムーズだ。
可変容量型ターボチャージャーに加え、1.5 TSIはその他のハイテク部品も採用している。高圧噴射システムは最大350バールの圧力を発生し、プラズマコーティングされたシリンダー壁は摩擦を減らし、冷却ダクトが組み込まれたピストンは燃焼を最適化し効率を向上させることが可能。また、再生可能エネルギーから製造された成分を含む燃料で運転できるように設計されており、将来の要件にも対応できるようになっている。さらに、さまざまなハイブリッド化レベルに対応し、例えばプラグインコンセプトでは最大272psのシステムパワーを発揮することができる。
からの記事と詳細 ( フォルクスワーゲン1.5 TSI4気筒エンジンに新型が登場。TSI evo2として出力と燃費がアップしたハイテク・パワーユニット。 - MotorFan[モーターファン] )
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