Wednesday, July 20, 2022

可変圧縮比エンジン搭載「e-POWER」上陸、日産「エクストレイル」 - ITpro

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 日産自動車が、中大型車に使えるシリーズハイブリッド機構「e-POWER」を日本に導入する。第1弾は、2022年7月25日に発売する新型SUV(多目的スポーツ車)「エクストレイル」である。可変圧縮比(VCR)エンジンを採用することで、e-POWERの弱点を克服した。

日産自動車の新型「エクストレイル」

日産自動車の新型「エクストレイル」

全グレードにシリーズハイブリッド機構「e-POWER」を採用する。価格(税込み)は、319万8800~449万9000円。(写真:日経Automotive)

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新型エクストレイルのリアビュー

新型エクストレイルのリアビュー

(写真:日経Automotive)

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 「この組み合わせのe-POWERなら、大きいクルマも力強く引っ張っていける」(日産パワートレイン・EV技術開発本部パワートレイン・EVプロジェクトマネージメント部e-POWERプロジェクトマネージメントグループパワートレイン主管の仲田直樹氏)。

 シリーズ方式のe-POWERは、エンジンの力で発電機を動作して電池を充電し、その電力でモーターを駆動して車輪を回す。エンジンは発電専用で、電気自動車(EV)と同様にモーターだけで駆動する。

 日産はこれまで、「ノート」「オーラ」「キックス」といった小型車を中心にe-POWERを搭載してきた。排気量1.2Lの直列3気筒エンジンと最高出力100kW以下の駆動用モーターを組み合わせたシステムで、中大型車に適用するにはやや非力だった。

 高速走行時に燃費が悪化する点も課題の1つ。トヨタ自動車が使うシリーズ・パラレル方式と比較すると、シリーズ方式である日産のe-POWERは高速での燃費で見劣りする。高速域ではエンジン回転数が高くなり、騒音面が目立つようにもなっている。

圧縮比を8~14の間で変化

 こうした課題を克服する手段として日産が用意したのが、ターボチャージャー付きの排気量1.5L直列3気筒VCRエンジンである。新型エクストレイルの開発責任者を務めた中村将一氏(Nissan第二製品開発部第三プロジェクト統括グループチーフビークルエンジニア)は、「状況に応じて圧縮比を8~14の間で変化させることで、e-POWERの魅力を高められた」と胸を張る。

VCRエンジンに使うターボチャージャー

VCRエンジンに使うターボチャージャー

ターボを搭載することで、「排気量1.5~2.8Lの自然吸気エンジンと同等の出力を実現できた」(日産)という。(写真:日経Automotive)

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 新型エクストレイルに試乗してすぐに実感したのが高い静粛性だ。

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