これはもう脱帽です!
改めてポルシェのクルマ作りの巧さに脱帽させられた。昔から「スポーツカーは競技車両の終わりから始まり、GTになるところで終わる」と言われている。水平対向エンジン積んだポルシェは全てスポーツカーなのだけれど、今回試乗したケイマンGT4RSはまさしく「すぐそこに競技車両が見える」というポジションであり“スポーツカーの始まり”です。乗り心地もサスペンション・セッティングもブレーキもトランスミッションも騒音振動も、全て毎日乗れる限界ギリギリに留めているのだった。これ以上過激になったら、もうネガティブな面が出てくるため、日常の足としては使えなくなる。それでいて物足りなさを感じさせないのが素晴らしい! 私がWRCジャパンに出るために買ったルノー・クリオのラリー車だと、毎日乗るにはストレス大きすぎます。おそらく現在販売しているスポーツカーの中でケイマンGT4RSほど競技車両に近いモデルはないと思う。ご予算あれば最後の純エンジン車の最有力候補にしたらいい。電気モノじゃこの味は絶対出せないです。(国沢光宏)
いま手に入る最も官能的な内燃機
GT3カテゴリーが市販車的な枠組みから大きく逸脱している今、ポルシェのカスタマー・レーシングのロード・ゴーイング的位置づけとして、ケイマンGT4RSは最もそこに近いところにいるモデルになる。搭載されるエンジンはミドシップ悲願の9A1系。GT3に搭載されるそれは9000rpmを許容する。いにしえの911RSRを思い起こさせるクォーター・ウインドウからの吸気インレットは、会話も妨げられるほどの音源となり、ドライバーに運転以外のことを考えさせない。エンジン本体は掛け値なしに9000rpmを実用域とし、8000rpm手前からもうひと伸びの加速を示すほど。比べるべきはもはやバイクという感じで、いま、手に入る最も官能的な内燃機のひとつであることは間違いない。と、ケイマンの車台にこのパワーはさすがに無理筋とも思ったが、締め上げたサスやミシュランのSタイヤ、極大のスワンネック・ウイングなどでそれを巧く手なずけている。でも すべてを引き出すのはサーキットのみ。目的意識の最も明確なポルシェともいえるだろう。(渡辺敏史)
写真=神村聖/郡大二郎/小林俊樹/茂呂幸正
(ENGINE2023年4月号)
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