[2日 ロイター] - フランス自動車大手ルノーと中国の吉利汽車は、パワートレイン技術の新会社を巡り、サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコとの趣意書に署名した。2日の共同声明で明らかにした。
ルノーと吉利は、新会社の同等の株式を保有する見込み。アラムコは少数株主になることに合意した。出資比率は明らかにされていない。
新会社は内燃機関技術やハイブリッドパワートレイン技術に特化し、内燃機関やハイブリッドエンジンなど年間500万台以上の生産能力を備える見込み。
多くの自動車メーカーは、大量の資本を必要とする電気自動車(EV)への移行を進めているが、新会社は効率の良いガソリンエンジン、ハイブリッドシステムの開発を目指す。
ルノーのルカ・デメオ最高経営責任者(CEO)は声明で「アラムコとの提携により、超低排出のICE(内燃エンジン)用パワートレイン技術に向けた競争で有利なスタートを切れる」と表明。
「アラムコの参加により、合成燃料・水素の分野で画期的なイノベーションの開発につながる優れたノウハウを発揮できる」と述べた。
大手石油会社が自動車事業に投資するのは初めて。石油会社は、EVの普及で従来型燃料の需要が減るリスクに直面している。
ルノーは内燃エンジン事業を切り離し、EVに注力する。吉利汽車はルノーとの提携で海外メーカーとの連携を強化する。
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